【うっかりでは済まされない!】SNSの著作権侵害、あなたは大丈夫?横浜の特許事務所が身近なNG例を分かりやすく解説

「この曲、エモいから動画のBGMに使いたいな」 「好きなアニメのキャラ、アイコンにしたい!」
SNSを使っていると、そんな風に思うこと、ありますよね。でも、ちょっと待ってください!その行為、もしかしたら著作権侵害にあたるかもしれません。
SNSは誰でも気軽に情報発信できる便利なツールですが、その手軽さゆえに、知らず知らずのうちに他人の権利を侵害してしまうケースが増えています。
「知らなかった」では済まされないこともある著作権の問題。今回は、SNSで特にやりがちな著作権侵害のNG例を、具体的なケースを交えて分かりやすく解説していきます。
まずは基本!「著作権」ってなんだっけ?
難しい法律の話は少しだけ。著作権とは、一言でいうと「作った人の権利を守るためのルール」です。
- 著作物: 文章、音楽、イラスト、写真、アニメ、漫画、映画、テレビ番組など、人が創作したもの全般
- 著作者: それを作った人(個人、企業など)
著作者は、自分の作ったもの(著作物)を、他の人がどう使うか決める権利(複製、公開、配布など)を持っています。つまり、作った人に無断で、その著作物を使うことは原則としてできないのです。
【具体例で学ぶ】SNSでやりがちな著作権侵害NGパターン5選
それでは、具体的にどんな行為が著作権侵害にあたるのか、よくある5つのパターンを見ていきましょう。
NG例1:好きなアーティストのCD音源を動画のBGMにする
ダンス動画やVlogなど、自分で撮影した動画に好きなJ-POPや洋楽のCD音源をBGMとして付けて投稿する行為は、著作権(レコード製作者の権利である「原盤権」など)の侵害にあたります。
- CDや音楽配信サービスで購入した曲でも、個人的に楽しむ範囲を超えてSNSにアップロードするのはNGです。
じゃあどうすればいいの? InstagramのミュージックスタンプやTikTokの公式音源など、SNSのプラットフォームが公式に提供している楽曲機能を使いましょう。これらは、サービス側が正式に権利者と契約を結んでいるため、ユーザーは安心して利用できます。
NG例2:アニメや漫画の画像を無断でアイコンや投稿に使う
好きなアニメのキャラクターや、漫画の名シーンをスクリーンショットして、自分のプロフィールアイコンに設定したり、投稿に添付したりする行為は著作権侵害です。
- 「拾い画」と記載してもNGです。
- 自分で描いたファンアートであっても、元の作品の特徴が色濃く残っている場合、権利侵害とみなされる可能性があるので注意が必要です。
じゃあどうすればいいの? アニメの公式サイトや作者のSNSアカウントが**「アイコンにどうぞ」「ご自由にお使いください」と配布している画像**を使いましょう。公式からの提供であれば問題ありません。
NG例3:テレビ番組の映像をスマホで撮影して投稿する
「昨日のドラマのこのシーン、最高だった!」と、テレビ画面をスマホで撮影し、その動画や静止画をSNSにアップロードする行為も著作権侵害にあたります。
- 番組の面白さを共有したいという気持ちは分かりますが、放送局や制作会社が持つ権利を侵害してしまいます。
じゃあどうすればいいの? テレビ局の公式SNSアカウントが投稿した動画や画像を、「リツイート」や「シェア」機能を使って拡散しましょう。公式の投稿を共有する形であれば問題ありません。最近では、TVerやNHKプラスなどの見逃し配信サービスのリンクを共有するのも良い方法です。
NG例4:好きな曲の歌詞をまるごと書き起こして投稿する
感動した曲の歌詞を、ブログのように全文書き起こして投稿する行為は、作詞家の持つ著作権を侵害します。
じゃあどうすればいいの? 歌詞の素晴らしさを伝えたい場合は、「この曲のこのフレーズが心に響いた」というように、ごく一部を「引用」の範囲で紹介するに留めましょう。その際は、自分の感想や考察がメインで、歌詞はあくまで補足的な役割になるように構成することが大切です。
NG例5:他人のブログ記事やイラストを無断で転載する
ネットで見つけた有益なブログ記事や素敵なイラストをコピーして、あたかも自分の投稿のように見せたり、「見つけたので共有します」と無断で自分のアカウントに投稿したりする行為は、もちろんNGです。
じゃあどうすればいいの? 「シェア」「リツイート」「埋め込み」といった公式の共有機能を使いましょう。これらの機能は、元の投稿へのリンクが明示されるため、著作者の権利を守りながら情報を共有することができます。
まとめ:ルールを守って、楽しく安全なSNSライフを!
SNSにおける著作権侵害は、意外と身近なところに潜んでいます。悪気がなくても、権利者から投稿の削除を求められたり、場合によっては損害賠償を請求されたりする可能性もゼロではありません。
迷ったときは、「それは他人が時間や労力をかけて作ったものではないか?」「許可なく使っていいものだろうか?」と一度立ち止まって考えてみてください。
著作権の正しい知識を身につけ、公式に提供されている機能を上手に活用することで、トラブルを避けながらSNSをより一層楽しむことができます。ルールを守って、気持ちの良いコミュニケーションを心がけましょう!
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